シルクとの違い

 

一般的に知られている衣料用のシルクは、染めや機械織りの邪魔になる為、セリシンなどの含有成分を取り除く精錬という作業を経て作られます。

その精錬前の糸が生シルクです。

 

昔は衣料用のシルクのみが流通しておりましたが、1990年代以降の研究で、セリシンが優れた美容成分であることが分かってきたのです。

 

セリシンは、人間の皮膚のたんぱく質構造に類似していて、皮膚に刺激を与えることがほとんどありません。

  

そのうえ、コラーゲンよりも優れてると言われる保湿性、毛髪補修作用、ドライヤー熱に対する毛髪保護作用が認められています。

 

現在では化粧品や洗顔石鹸、シャンプ―など様々な製品に使用されています。

 


浴用に最適な繊維

元々生糸は、繊維構造が非常に細かく(髪の毛の10分の1)他の繊維と比べ、毛穴の奥に詰まった汚れや古くなった角質をしっかりと取り除くことができます。

 三角形状のため、肌への接触面が多く角質が引っかかりやすい特性を持ちます。

 

また、「第二の皮膚」と呼ばれるほど人間の肌の組成に近く皮膚にも大変優しく、浴用布に適していると言われています。

 

歴史的にみても、布で体を洗うという文化圏はシルクロードに沿っており、アカスリに使うミトンやタオルは現代のようにナイロンやレーヨンなどではなく、本物の絹または生糸を使っていたそうです。


生シルクに含まれる美容成分

生シルクは、細かな繊維構造に加え、美容に大変効果的なタンパク質成分セリシンを含んでいます。

 

セリシンはシルクになる主成分であるフィブロインを包むタンパク質で、人間と共通した18種類のアミノ酸で構成されています。

 

また、肌の天然保湿因子(NMF)に多く含まれるアミノ酸の働きにより、角質層、角質細胞の中に水分を吸収、保持し、肌の状態をみずみずしく保ちます。

 

さらに、肌のバリア機能を低下させる活性酸素の発生や、シミの原因となるチロシナーゼの働きを抑制する効果も期待できます。